20代のためのキャリア予備校講師のノブです。現役の転職エージェントで1000名以上の20代の転職相談経験があり、自社の面接官の経験もあります。そんなわたしが、
- はじめての面接が不安
- 面接にいってみたけど、なんかうまく回答ができなかった
という人のために、
- 面接の全体イメージがわかる
- 面接官の質問の意図がわかる
- どう準備したらいいかわかる
の3つのわかるを通して、面接が苦手な人でも、
『なるほど、中途の面接ってこうなのか。よし、さっそく面接の準備をしよう!』
となるための授業をしたいと思います。
それではさっそくはじめます。
※【一番重要☝】面接官は何を考えているのか?は必ず目を通すようにしてください!
【一番重要☝】面接官は何を考えているのか?
中途面接の考え方を理解するためには、面接官が何を考えているのかを理解することが一番です。そして、極論ですが、中途の面接官は2つのことしか考えていません。
- すぐに辞めないか?
- 募集している仕事ができるかどうか?
それぞれを新卒採用との違いに注目しつつみていきましょう。
すぐに辞めないか?
中途採用は新卒採用と違い、すでにどこかの会社に就職した人を採用します。つまり、入社してもらうためには、
・今いる会社を辞めて来てもらう
必要があります。一方で面接官は
・辞めないで長期的に働いてくれる人
を採用したいと考えています。もし、自身が採用した人材が入社後すぐに辞めてしまった場合、
・現場からのクレーム
・採用計画の立て直し
・面接官の人事としての評価の低下
というデメリットがあります。
「辞めない人が欲しい、けど、辞めた人しか取れない」
という矛盾を面接官は抱えています。
だからこそ、面接ではその苦悩に対して
「大丈夫そうだな」
と思ってもらえる安心材料(転職理由・志望理由を通して)を伝えることがとても重要になります。
安心材料1、安心材料2・・・・
(うんうん、これならすぐに辞めずに続けてくれそうだな!安心!)
「採用!」
募集している仕事ができるかどうか?
すごく当たり前のように聞こえますが、新卒採用と大きく違う点です。
- 新卒→将来的に活躍してくれそうか
- 中途→募集している仕事ができるのか(+将来的に活躍してくれそうか)
これは、採用条件にも明確に表れています。
■新卒採用の応募条件例
→202〇年3月までに、大学・大学院を卒業/修了見込の方
■中途採用の応募条件例
→〇〇業界での営業経験3年以上
→〇〇の経験がある人
新卒採用では、大学卒業、という資格のみとしている企業がほとんどです。しかし、中途採用では具体的な業務経験の指定が入ります。まとめると、下記のようになります。
採用目的 | 育成方針 | 仕事内容 | |
新卒 | 未来の活躍 | 育成が前提 人事+現場で育成 | 未定(入社後に決定) |
中途 | 今の補充 | 短期間で戦力化 現場で育成 | 明確(募集前に決定) |
つまり、
業務は未経験ですが、〇〇が強みです!(行動力・コミュニケーション力・発信力)
(う~ん、いい人そうだけど、募集している仕事ができるか不安だな)
「お見送り!」
ではなく、
私は募集している仕事ができます。なぜならば〇〇はやったことがあるからです。●●はやったことはありませんが、似たような□□という経験があります
(なるほどなるほど。たしかに未経験の部分もあるけど大丈夫そうだな)
「採用!」
・・・さて、どうでしょうか。これで
- 面接官は何を考えているのか?
が理解できましたね!相手が何を考えているかわかると、安心して面接にのぞめますよね。ここ、とても大事なところです。面接官の意図が理解できれば各質問の意図ががとてもよくわかります。
さて、ここからは、
- すぐに辞めないか
- 募集している仕事ができるか
という面接官の気持ちを想像しながら、具体的な質問内容を見ていきましょう!
基本的な質問の意図とポイント
メインの質問は7項目です。
それぞれを
- 質問例
- 質問の意図・面接官の気持ち
- 回答のポイント
にて解説していきます。
「自己紹介をお願いします」
◆質問の意図・面接官の気持ち
・「募集している仕事できそうかな?」
お客さんの前でどんな第一印象の人なんだろう?
◆回答のポイント
内容というよりは、印象が大事。笑顔。20秒~40秒程度(長くても1分以内)
※自己紹介フォーマット例
〇〇と申します。本日はどうぞよろしくお願いいたします。大学卒業後、〇〇を取り扱う〇〇に入社し、〇〇として〇年間、〇〇に従事してまいりました。具体的には・・・。特に〇〇にこだわり、成果につなげてまいりました。以上です。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
「職務内容を詳しく教えてもらってもいいですか」
◆質問の意図・面接官の気持ち
・「募集している仕事できそうかな?」
職務経歴書でも確認はしているけど、わかりやすく説明できる人かな?
今日の面接ではどこの経験を中心に質問をしようかな?
◆回答のポイント
全体にも言えることですが、結論から先に、端的に、具体的に回答をしよう。
※回答例:職務内容は大きく3つございます。1点目は・・・。特に〇〇に注力しておりました。
「なぜ今の会社に入社したのですか」
◆質問の意図・面接官の気持ち
・「すぐに辞めないかな?」
うちの会社を受けている理由に矛盾がないか、転職理由と志望理由とストーリーに違和感がないか、確認しなきゃな。
◆回答のポイント
基本的には本音で問題がないが、受けている企業の志望動機との矛盾がないか事前準備で確認をする。
「転職理由はなんですか」
◆質問の意図・面接官の気持ち
・「すぐに辞めないかな?」
転職する理由がうちの会社で叶う、もしくは、辞める理由にならないか確認しなきゃ。
◆回答のポイント
前向きな理由として伝える
例:
・トラブル対応が多い→お客様にもっと時間を使いたい
・新規開拓ばかりで疲れた→お客様ともっと向き合いたい
・仕事のレベルが低い・誰でもできる仕事→よりスピーディーに成長したい/専門性をつけたい
・ルーティンワークが多い→専門性を付けたい
※よほどひどい場合(残業80~100時間)をのぞき、残業時間などの就業環境を理由にしないようにすると良いでしょう。伝えるとしたら、きっかけにすると良いです。
例:
やりがいはありますが、残業が多く、今はいいですが長期的に続けていくことがむつかしいと考えたのがきっかけです。その中で、今後はより専門性のある仕事に従事し、成長していきたいと考えています。具体的には~。
「志望理由を教えてください」
◆質問の意図・面接官の気持ち
・「すぐに辞めないかな?」
どうして転職理由がうちの会社・仕事だと叶うと考えているのだろう?どこでもよいと考えていないかな。具体的なポイントで転職理由が叶う会社選びをしているのかな?
◆回答のポイント
転職理由とつなげて回答しよう。
回答例:
3点あります。1点目は御社であれば転職理由である〇〇が叶うと考えたからです。具体的には~。2点目は御社の顧客志向の製品に魅力を感じたからです。なぜならば~。3点目は〇〇の経験が活かせると考えたからです。具体的には~。以上3点が御社を志望した理由です。
「成功/失敗体験を教えてください」「活かせる経験はなんですか」
◆質問の意図・面接官の気持ち
・「募集している仕事できそうかな?」
(募集している仕事を思い浮かべながら)この経験があるから安心だけど、この部分はやったことなさそうだな、大丈夫かな?未経験の仕事をまかせられるかな?
◆回答のポイント
応募している仕事と似た経験があれば重点的にアピールしよう。また、目標数字や達成率、納期や改善率など数字を具体的に伝えられるようにしましょう。
「最後に何か質問はありますか?」
◆質問の意図・面接官の気持ち
・「すぐに辞めないかな?」
本当に興味があればたくさん質問があるだろうな。HP以外にニュースとか競合との差とか研究してきているかな?
◆回答のポイント
かならず3つ~5つ準備をしよう。特に、仕事内容・入社後のキャリア・商材やサービスのわからない部分は調べたうえで具体的に質問をしましょう。
質問例:
・一日の仕事の流れを教えてほしい
・応募している部署の一番の課題は何か?
・お客様が御社のサービスに決める理由で一番多いのは何か?
※残業時間や有給消化率、離職率などは控え目に質問をしましょう。
具体的な面接準備方法
最初に結論をいうと、面接の準備は
- 現職 と 志望先 を比較する
ことで、できます。
具体的に考えていきましょう。
ここまで考えてきたように、面接で大事なことは
- すぐに辞めないか
- 募集している仕事できるか
という2つの心配に、大丈夫ですよ!と具体的な事実をもとに面接官に伝えることです。つまり、
- すぐに辞めませんよ!なぜなら転職したい理由は〇〇で、あなたの会社なら〇〇ができるからです!
- 募集している仕事できますよ!なぜなら、その仕事に活かせる〇〇の経験や、〇〇という強みがあるからです!
この 〇〇 を見つけることが準備になります。そして、現職と志望先を比較することで見つけることができます。事業内容や商材、仕事内容を比較しながら
(1)現職と比較して、志望先だからこそできる(大きい・広い・近い・質高い)こと
(2)志望先と比較して、現職だとできないこと
(3)志望先と現職でおなじこと・似ていること・同じスキルでできること
を見つけていきます。そして、比較した内容で
(1)志望先だかこそできることを → 志望理由に
(2)現職だとできなこと → 転職理由
(3)志望先と現職で同じこと → 自己PRの材料に
にしていけばいいのです!
では、どうやって見つけていくか、具体的な手順を説明します。
①現職の【不満に感じる・もったいない】を書き出す
・仕事内容や仕事のスタイル
・商品やサービス
・もっとやりたいのにできないこと
・仕事や商品の価値として足りないと感じていること
②志望している企業の【魅力に感じる】を書き出す
・仕事内容や仕事のスタイル
・商品やサービスの価値
・やったことがない仕事や扱ったことのない課題でチャレンジしたいこと
③ ①と②で書き出したものでセットを作る
・できる⇔できない
・大きい⇒小さい
・近い⇔遠い
→できないことなどを転職理由に、できることを志望理由へ!
⑤現職と志望先の仕事内容で同じ(似ている)ところをマーカーする
※職務経歴書と求人票を見比べながらやるといいですよ!
→その仕事内容をアピールできる経験エピソードを準備して自己PRの作成!
まとめ
最後にまとめです。面接官は、
- すぐに辞めないかな
- 募集している仕事ができるのかな
という不安をもって面接を行い、そのための質問をしている。そのために、
・すぐに辞めませんよ!なぜなら転職したい理由は〇〇で、あなたの会社なら〇〇ができるからです!
・募集している仕事できますよ!なぜなら、その仕事に活かせる〇〇の経験や、〇〇という強みがあるからです!
と回答できるように準備をする。
そのために、
・現職と志望先の できること/できないこと
の組み合わせと
・同じ・似ている仕事内容
を見つけ出し、それぞれを
・転職理由・志望理由・自己PRにしていく。
そして面接官に、
「よし、これなら募集している仕事もできそうだし、すぐに辞めなそうだから採用しよう!」
と思ってもらうことが面接のゴールです!
さあ、イメージはできましたか?
さっそく、職務経歴書と求人票を手元に用意して、転職成功に向けてスタートしましょう!
今日の授業は終了です。ありがとうございました!
※どうしても、面接が不安なあたなへ※
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